年齢を重ねると、これまで気にしたことがなかった髪や頭皮について、突然不安や心配に駆られる日が来たりします。まだまだ先だと思っていた20代、30代の男性でも十分に起こりうることです。
日本人男性の3人に1人が薄毛に悩んでいると言われています。あなたが薄毛・M字ハゲ・つむじハゲが気になりだしたとき、AGA(男性型脱毛症)がすでに始まっているからかもしれません。
薄毛は治療することができる症状です。
薄毛に悩みながらも「治療が高額なのではないか?」「自分の薄毛の症状に効果があるのか?」「副作用が怖い」などと不安を覚えて踏み出せない方も多いのではないでしょうか?

薄毛治療をするかを迷っている間に、治療を開始しても発毛できない状態の毛根になってしまう可能性もあります。
毛根が死滅してしまう前に治療しなければならないのが薄毛(AGA)治療です。
この記事では、男性の薄毛(AGA)治療について紹介しています。
※当サイトでは税込み価格で表記しています。
毛髪サイクルと薄毛(AGA)になる原因
AGA(Androgenetic Alopecia)とは、男性型脱毛症という病気のことで、発症しやすさというのは遺伝すると言われています。思春期以降に発症し、生え際や頭頂部が薄くなるケースが多いです。
AGA(男性型脱毛症)は治療することができ、セルフケアで結果がでない場合にはクリニックへ相談する男性が多いです。進行性があるものなので、何もせずにいるとゆっくりとではありますが、髪の毛は減り続けてしまい目立つようになる可能性があります。
毛髪サイクルとは
そもそも髪を含むすべての体毛は、伸び続けるわけではなく”成長しては抜け落ちる”というサイクルを繰り返しています。
正常なヘアサイクル
出典・引用:湘南美容クリニック
1つの毛根で行われるヘアサイクルは約40回と言われていて、毛根の中の髪の毛を作る細胞が死んでしまうとその毛根から毛が生えてくることはありません。
その状態になると薄毛(AGA)治療をしても発毛できないため、毛根が死滅してしまう前に治療を開始しなければなりません。
AGAのヘアサイクル
出典・引用:湘南美容クリニック
つまり、AGAの治療は早ければ早い方が良いということになります。AGA治療クリニックでは”早めの治療開始”を推奨しています。
たた、AGA治療には複数のアプローチ方法があり、場合によっては高額な費用が必要となります。慎重に検討していきましょう。
AGA(男性型脱毛症)を発症する原因とは
AGA(男性型脱毛症)を発症する要因としてはいくつかの説があります。
生え際(前頭)〜頭頂部にかけての毛乳頭細胞には『5αリダクターゼⅡ型』と呼ばれる還元酵素が存在しています。
男性ホルモンの一つである『テストステロン』が、この5αリダクターゼⅡ型という酵素と結合することによって『DHT(ジヒドロテストステロン)』に変化し、脱毛を加速させると言われています。

男性ホルモン、5αリダクターゼⅡ型、それらによって生まれるDHT(ジヒドロテストステロン)は男性はみな持ち合わせているものですが、その他の要因も重なってAGAを発症しやすくなります。
これらの脱毛原因物質の発生は、薬での治療で抑制することができます。
先天的な遺伝的素因(体質)も関係していると言われています。
現時点で明確に解明されているわけではありませんが、前述したような男性ホルモンの変化体質は遺伝によって受け継がれている可能性があるため、AGA発症リスクと遺伝的要因はかかわりがあると考えられています。

薄毛(AGA)治療ができるクリニックでは遺伝子レベルから調べることができ、それをもとに減毛の予防や個々に応じた治療方針を立てることが可能です。
睡眠や運動不足、食事バランスが悪かったり、喫煙や飲酒の過剰摂取など、生活習慣の乱れも薄毛(AGA)発症や進行に大きな影響を与えている可能性があります。
生活習慣が乱れていることや過度なストレスがあると、自律神経やホルモンバランスを乱して毛髪サイクルに悪影響を与えます。

飲酒や喫煙は血流悪化につながり、毛髪に必要な栄養が届きにくくさせてしまい、薄毛(AGA)発症や症状を悪化させる原因になるとされています。
薄毛の前兆
薄毛の前兆として、
- 抜け毛の量が増えてきた
- 髪質が変わった
- 生え際が後退し、おでこが広くなったように感じる
- つむじ部分が広がってきている
などが挙げられます。
薄毛になる状態としては、髪の本数はほぼ変わらないまま毛が細くなっている場合と、抜け落ちて本数そのものが減少している場合があります。
私たちの髪の毛は1日に50本から100本は自然に脱毛していると言われていますが、それをはるかに上回る量の抜け毛があるときには病的な抜け毛と言えるでしょう。
薄毛(AGA)が発症した場合の対応方法
薄毛(AGA)の症状が出たときの対応方法としては、
- カツラ
- 増毛法(残っている毛髪に人工毛を取り付ける)
- 個人輸入による内服薬
- 外用薬・育毛剤(塗布薬)
- AGAクリニックによる治療
が挙げられます。
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というような外用薬育毛剤(塗布薬)が比較的安価に購入できます。その他のカツラ、増毛法、AGAクリニックでは数十万円以上の費用がかかる可能性があります。
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50年以上、髪の研究を続けてきたアデランスが開発した普段使いの育毛ケアで、まずは毛が育つ環境を整えていくのも良いでしょう。
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薄毛(AGA)治療を受けることができるクリニック
AGAクリニックでの治療は、AGA専門クリニックや美容皮膚科、メンズ専門クリニックなどで受けることができます。
例えば、
- AGA治療・発毛育毛専門であるAGAスキンクリニック
- 美容皮膚科とは別にAGA専門クリニックも全国に展開している湘南美容クリニック
- 男性専用美容クリニックとして美肌治療やボディメイクまで施術が受けられるゴリラクリニック
- 医療脱毛が人気のメンズエミナルクリニック
などが薄毛(AGA)治療をおこなっています。
AGAスキンクリニック
発毛・育毛専門クリニックであり、全国に57院を展開しているのがAGAスキンクリニックです。初診料・カウンセリングは無料です。AGA治療専門クリニックとして発毛に悩む男性が累計100万人以上相談に訪れている実績のある医療機関です。薄毛の予防やAGA進行を遅らせるための処方、発毛促進など様々な段階へのアプローチ方法を一緒に考えてくれます。患者様のニーズに応えたビデオ通話を利用したオンライン診察やサブスク型AGA対策プラン、全額返金制度、交通費補助制度などがあります。
AGA治療メニュー
内服薬 ジェネリック医薬品 フィナステリド錠1mg (予防を希望の方向け) | 3,700円~6,200円/月 |
内服薬 ミノキシジル (AGA進行を遅らせたい方向け) | 7,700円/月 ※12ヶ月コース契約の場合 |
内服薬 フィナステリド (AGA進行を遅らせたい方向け) | 7,700円/月 ※12ヶ月コース契約の場合 |
外用薬 ミノキシジル (発毛を希望の方) | 15,400円/月 ※12ヶ月コース契約の場合 |
注入治療 Dr’s メソ治療2cc | 55,000円/回 ※12ヶ月コース契約の場合 |
自毛植毛 | 基本料金 330,000円 100グラフト 110,000円 500グラフト 550,000円 1,000グラフト 1,100,000円 |
ヘアタトゥー | 110,000~770,000円 |
※他にもAGA治療メニューがあります。詳細はクリニックへお問い合わせください。
またAGAスキンクリニックでは継続治療がしやすいサブスク型AGA対策プラン(月額定額制)も導入しています。対象院は、札幌院・青森院・松山院・高知院・福岡院・小倉院・熊本院・鹿児島院・沖縄院のみとなっています。
出典・引用:AGAスキンクリニック
湘南美容クリニック(AGA・自毛植毛)
湘南美容クリニックにはAGA薄毛治療専門のクリニックを全国に展開しています。全国に85院以上ある湘南クリニックのうち、AGA専門クリニックが仙台、新宿、名古屋、大阪、福岡にあり男性患者が多く来院しています。AGA治療以外の施術メニューもあるため「AGA治療を受けに来ている」と感づかれる心配は少ないでしょう。料金も他のAGAクリニックよりも安い設定となっているので予算が低い方は候補のAGA 治療クリニックになるのではないでしょうか。
オンラインでの診察も受けることができ、内容薬を通院プランよりお得に処方してもらうこともできます。全額返金制度あり。
AGA治療メニュー
内服薬 タブレットF (フィナステリド) | 初回1カ月分 1,800円 1ヶ月 3,000円 |
内服薬 タブレットD (デュタステリド) | 初回1カ月分 4,840円 1ヶ月 8,800円 |
外用薬 HRアクアスプレー (ミノキシジル、フィナステリド配合) | 1ヶ月 9,980円 |
内容薬セット HRタブレットセット (F:フィナステリド、M:ミノキシジル、V:ビタミン/ミネラル/アミノ酸) | 1ヶ月 13,030円 初回限定6ヶ月 59,880円 6ヶ月 70,400円 |
注入治療 ジェットメソ (薬剤はミノキシジル、BENEV、乳歯髄幹細胞由来成長因子から選択可能) | 1回 14,800円~ |
※他にもAGA治療メニューがあります。詳細はクリニックへお問い合わせください。
出典・引用:湘南美容クリニック
北海道・東北 | AGA仙台院 |
関東 | AGA新宿本院 AGA西新宿院 |
中部 | AGA名古屋院 |
近畿 | AGA大阪院 |
中国・四国 | – |
九州・沖縄 | AGA福岡院 |
ゴリラクリニック
男性専用の美容クリニックで患者は100%男性で、AGA治療以外のメニューも受けることができます。AGA専門ではないので、AGA治療に通っているとは悟られにくく通いやすいのではないでしょうか。まずは診断を受けてみてトライアルからお得に試してみることができます。すでにクリニックやサロンなどでAGA治療を利用している場合には乗り換え割、2人同時カウンセリングのペア割が用意されています。
AGA治療メニュー
内服薬 フィナステリド (初めての方向け) | トライアル初回1カ月分 2,980円 1ヶ月 6,600円 6ヶ月コース 37,800円 12ヶ月コース 72,000円 |
内服薬 デュタステリド (高い効果が欲しい方向け) | トライアル初回1カ月分 3,980円 1ヶ月 7,480円 6ヶ月コース 43,200円 12ヶ月コース 84,000円 |
外用薬プラン (血行を促進し、毛母細胞の活性化など) | トライアル初回1カ月分 5,980円 1ヶ月 14,300円 6ヶ月コース 79,200円 12ヶ月コース 145,200円 |
内容薬プラン (ミノキシジル錠) | ミノキシジル錠2.5mg 100錠 8,800円 ミノキシジル錠5mg 30錠 3,300円 |
注入治療 ミノフィア (内服薬に抵抗がある方向け) | トライアル初回1カ月分 4,980円 1ヶ月 20,900円 6ヶ月コース 108,900円 12ヶ月コース 184,800円 |
注入治療 成長因子プランA | トライアル初回1カ月分 9,980円 1ヶ月 27,500円 6ヶ月コース 151,800円 12ヶ月コース 277,200円 |
注入治療 成長因子プランB (できることはなんでもしたい方向け) | トライアル初回1カ月分 88,000円 1ヶ月 121,000円 6ヶ月コース 660,000円 12ヶ月コース 1,188,000円 |
※他にもAGA治療メニューがあります。詳細はクリニックへお問い合わせください。
出典・引用:ゴリラクリニック
北海道・東北 | 札幌院 仙台院 |
関東 | 新宿本院 渋谷院 池袋院 銀座院 上野院 町田院 横浜院 大宮院 千葉院 |
中部 | 名古屋駅前院 名古屋栄院 |
近畿 | 大阪梅田院 大阪心斎橋院 京都烏丸院 神戸三宮院 |
中国・四国 | 広島院 |
九州・沖縄 | 福岡天神院 |
メンズエミナルクリニック
メンズエミナルクリニックは男性専用の脱毛クリニックです。そのうち、新宿西口院・上野院・梅田イーマ院・神戸御幸通院・福岡天神院がAGA治療も行っています。(※2021年12月時点)脱毛とAGA治療では施術目的が正反対になりますが、発毛に関するプロなので安心して相談してください。初診・再診料も無料です。ホームページでは料金の詳細が公開されていないため、診断後に見積もりを出してもらう方がより正確な費用が分かるでしょう。
AGA治療メニュー
内服薬 デュタステリド (抜け毛予防) | 初月1カ月分 1,600円 (契約3ヶ月から、2か月目以降は5,800円) |
内服薬 ミノキシジル (発毛促進) | 個人プランによる |
注入治療 ミノキシジル (発毛促進) | 個人プランによる |
注入治療 発毛有効因子 (発毛促進) | 個人プランによる |
セルフケア 発毛トニック | – |
※他にもAGA治療メニューがあります。詳細はクリニックへお問い合わせください。
出典・引用:メンズエミナルクリニック
北海道・東北 | – |
関東 | 新宿西口院 上野院 |
中部 | – |
近畿 | 梅田イーマ院 神戸御幸通院 |
中国・四国 | – |
九州・沖縄 | 福岡天神院 |
薄毛(AGA)治療は内服薬での治療が一般的
髪が薄くても、毛包がある限り、髪の毛が生えてくる可能性があります。
薄毛治療は医療機関で診察の上でまず内服薬を処方してもらい、薄毛の進行度に応じて他の治療も検討していくというのが一般的な流れになります。
治療薬として処方されることが多いのが下記の3種類の薬です。
- フィナステリド(プロペシア)
- ミノキシジル
- ザガーロ
それではこの3種類の薬について詳しく解説します。
薄毛治療薬のフィナステリド(プロペシア)とは
フィナステリドとは、髪の毛が生え変わる周期であるヘアサイクルを正常な状態へ戻すための成分の事を言います。抜け毛の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の増殖を抑制する効果が期待できます。
根本的原因を抑制することにより、抜け毛の進行を防ぎ、薄毛の改善を促すことができる治療薬です
アメリカの医薬品管理局であるFDAでも認可されている薬剤で、世界中で広く利用されています。
出典・引用:ゴリラクリニック
フィナステリドを含む薄毛治療薬で最も有名なのがアメリカのメルクアンドカンパニー社が開発した「プロペシア」という治療薬です。
プロペシアは1997年に開発され、現在では世界60カ国以上の国で販売されています。日本でも2005年に厚生労働省に承認され、日本国内で初めて発売された男性型脱毛症治療薬です。
出典・引用:AGAスキンクリニック
プロペシアの特許権存続期間が2015年に満了した後から後発品(ジェネリック医薬品)が次々と販売されるようになり、現在ではプロペシアのジェネリック医薬品としてフィナステリド錠と呼ばれるAGA治療薬が多くの医療機関で処方されることも多くなりました。
プロペシアやフィナステリド錠以外にもフィナステリドを含む治療薬は開発され、流通しています。
沢井製薬が製造販売している「サワイ」、クラシエホールディングスが製造販売している「クラシエ」、インドのシプラ社が製造販売する「フィンペシア」なども有名です。

それぞれのフィナステリド治療薬で添加物などの違いはありますが、有効成分のフィナステリドによる効果作用に違いはありません。
フィナステリドの服用方法
フィナステリドは1日1回1錠を服用と用法が決められています。飲むタイミングに指定はありませんが、飲み忘れを防ぐために毎日同じタイミングで飲むと習慣化しやすいでしょう。
効果が現れるまで数ヶ月服用し続ける事が重要です。1錠以上飲んでも効果が大きく見込める薬ではありません。
半年間、服用し続けても抜け毛の進行が遅くならない場合は、担当医師に相談しましょう。
フィナステリドの副作用
フィナステリドの副作用には、勃起不全(ED)、性欲減退などの男性機能低下、肝機能障害(食欲不振、吐き気)などが挙げられます。
勃起不全(ED)は1%未満、性欲減退は1~5%未満ほどの確率で発生すると言われています。もしこれらの副作用が発生したら一旦服用を中止して、担当医師に相談される事をお勧めします。
フィナステリド服用における注意点とは
フィナステリドの20歳未満での服用は、安全性及び有効性が確立されてないので処方及び服用は禁じられています。
また、フィナステリドは女性には効果が認められていません。妊娠中及び授乳中の方は絶対に服用しないでください。胎児への健康や正常発育に影響を及ぼす可能性がありますので、ご家族のある方は家庭内での取り扱いや保管にも注意してください。
また、フィナステリドを服用中の方は献血が禁止されています。
日本赤十字社・血液事業部では、米国と同様にフィナステリドを服用中の方は、 1カ月間の休薬期間をおいて献血が認められています。
フィナステリドの料金相場
薄毛(AGA)治療自体が自由診療なので、医療機関やメーカーによって価格に開きがありますが、フィナステリドの1ヶ月(30錠)あたりの料金相場は、3,000〜10,000円です。
ジェネリックであるフィナステリド錠が3000円〜5000円くらいで、先発品であるプロペシアが7000円から10,000円くらいが1ヶ月分の料金相場です。
フィナステリドの取扱 | 1カ月分料金 | |
AGAスキンクリニック | ・オリジナル発毛薬Rebirth(フィナステリド他配合) ・プロペシア(ジェネリック医薬品) | 3,700円~38,500円 |
湘南AGAクリニック | ・オリジナル発毛薬タブレットF(フィナステリド配合) ・フィナステリド錠(ジェネリック医薬品) | 1,800円~3,000円 |
ゴリラクリニック | ・フィナステリド(ジェネリック医薬品) | 2,980円~6,600円 |
メンズエミナル クリニック | – | – |
※2021年12月時点のHP記載の情報です。
薄毛治療内服薬のミノキシジルとは
ミノキシジルとは、アメリカ・アップジョン社(現ファイザー社)が1960年代に開発した血管拡張剤です。ファイザー社はコロナワクチンを開発・製造した製薬会社なので聞き覚えがあると感じた方も多いのではないでしょうか。
血管拡張剤は高血圧の治療に用いられる薬で、血管を拡張する事により、降圧作用をもたらし、血圧を下げる働きがあります。その後、ミノキシジルを服用した患者に多毛症の少女が確認されたため、発毛剤として再び研究されることになり、その結果、発毛作用が認められたため、世界中で発毛薬として使用されるようになりました。
出典・引用:メンズエミナルクリニック
日本でも、厚生労働省の認可を受けて、多くのクリニックで薄毛治療薬として使用されています。
効果として血行促進、毛母細胞の活性化の働き、発毛作用が期待できます。
後述するタブレットタイプ(内服薬)と塗布するタイプ(外用薬)があります。
外用薬は大正製薬のリアップなどが有名で、ドラッグストアでも購入できますが、内服薬の場合は医師による診察、処方箋が必要となります。
一般的には血液から有効成分を吸収できるためミノキシジル内服薬の方が外用薬より高い発毛効果を実感できると言われています。

言わば薄毛治療においてフィナステリドがブレーキであるならば、ミノキシジルはアクセルのような効果が見込める薬剤です。両方を併用している方も少なくありません。
ミノキシジルの飲み方
一般的な飲み方としては1日1回または2回に分け、1日合計5mgを目安に服用と指示されるケースが多いです。
フィナステリド同様に飲むタイミングや時間帯などの決まりはありませんが、毎日同じタイミングで服用する事が推奨されています。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルの副作用は下記が挙げられます。一時的な脱毛(初期脱毛)
- 全身の多毛症(毛が濃くなる)
- 血圧低下、立ちくらみ
- 体重増加、手足のむくみ
- 動悸、息切れ、呼吸困難
- 心不全
この中でも初期脱毛や多毛症はネットのレビューでもよく報告されています。
ミノキシジル服用による一時的な脱毛
ミノキシジルの効果が実感できる過程において弱く細い毛髪が一旦抜け落ちてしまう『初期脱毛』が起こるケースが発生します。
厳密には初期脱毛は副作用ではなく、新しい毛髪が生えてくるのに必要な過程です。
初期脱毛で抜ける毛髪は、ヘアサイクルが乱れたことで増えた未成熟の毛髪です。
未成熟の毛髪が一度抜けることで、その後に正常な毛髪が生えやすくなります。
ヘアサイクルが整うまで、最低でも3〜6か月はかかります。
一時的に毛が抜けて薄毛が進行したような状況を感じられることもありますが、焦らずにミノキシジルの服用を継続して発毛効果を検証しましょう。
ミノキシジル服用による多毛症の発症
ミノキシジルは、成分が血液によって全身へ運ばれます。そのため、髪だけではなく全身の毛が伸びて濃くなるケースも発生します。
発毛効果が優れているがゆえに、必要のない毛髪も新しく生えてくるのです。
体毛が濃くて悩んでいる方がミノキシジルを服用すると、結果的に諸刃の剣になるケース考えられますので、該当される方はその点を理解された上で検討しましょう。
上記に挙げた副作用が深刻に感じられる場合は服用の継続を担当医師にご相談ください。
ミノキシジルは外用薬より高い効果が見込める分、副作用が起きる可能性はフィナステリドより高いので、リスクを理解した上で、自己責任で服用する事が求められます。
ミノキシジル服用における注意点とは
ミノキシジルはフィナステリド同様に未成年の場合、安全性が確立されていませんので基本的には処方禁止になっています。
フィナステリドと違い、ミノキシジルには女性用の製品もクリニックで処方されていますので、女性も服用できますが、男性向けの製品よりは濃度が薄く、女性が男性向けのミノキシジル濃度の製品を使うと、副作用が強く表れて悪化させてしまう可能性があるので推奨されていません。
また、フィナステリド同様妊娠されている方や授乳中の方は絶対に服用しないでください。
※犬や猫(特に猫)と一緒に暮らしている方は、タブレットの誤飲や外用薬がついている枕やタオルなどに注意してください。ごく少量でも犬や猫には命にかかわるほどの大きな副反応が出る可能性があります。
ミノキシジルの料金相場
フィナステリド同様、自由診療ゆえに医療機関やメーカーによって金額に開きがありますが、ミノキシジルの1ヶ月分の料金相場は7,000円〜12,000円くらいです。
ちなみに外用薬は5,000円〜15,000円くらいが相場です。
ミノキシジルの取扱 | 1カ月分料金 | |
AGAスキンクリニック | ・Rebirth(ミノキシジル配合) ・外用液5%FCIリキッド | ・7,700円~11,000円 ・6,800円 |
湘南AGAクリニック | ・タブレットM(ミノキシジルが主成分) ・HRアクア(外用薬スプレー) | ・セット料金 ・9,980円 |
ゴリラクリニック | ・ミノキシジル錠(ジェネリック医薬品) ・ミノフィア(注入治療) | ・3,300円~8,800円 ・4,980円~20,980円 |
メンズエミナル クリニック | ・ミノキシジル錠(ジェネリック医薬品) ・ミノキシジル頭皮注射/ジェットスプレー | 個人プランによる |
※2021年12月時点のHP記載の情報です。
注入治療
出典・引用:ゴリラクリニック
薄毛治療内服薬のザガーロとは
ザガーロはイギリス・グラクソ・スミスクライン社が開発した内服薬です。
日本国内では2015年に2015年9月に厚労省から承認を受け、2016年6月に販売開始されました。
有効成分はデュタステリドで、0.1gと0.5gの2種類のカプセルが流通しています。AGA治療薬として利用される前から、前立腺肥大症治療にも効果があることで知られていました。
薄毛(AGA)の原因物質であるDHTの生成に必要な5α還元酵素のⅠ型しか阻害しないフィナステリドに対してデュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害することで、よりDHTの生成の抑制が強く、臨床治験で増毛本数がフィナステリドの1.6倍という結果が出たことから効果の期待度の高さでも注目され、販売開始されました。
服用方法はフィナステリド同様に原則1日1回1錠です。
フィナステリドが薄毛の進行を遅らせる事に特化しているのに対して、デュタステリドは発毛効果が見込めるため、フィナステリドとミノキシジルを併用していた方がザガーロに乗り換えるケースも増えています。
出典・引用:湘南美容クリニック
ザガーロの副作用
ザガーロの副作用として挙げられているのは下記の通りです。
○勃起不全や性欲の減退、精液量の減少など男性機能の低下
○肝機能障害(食欲不振や吐き気)
フィナステリドと同じ症状が副作用として挙げられており、発生確率もフィナステリド同様1%未満の稀な確率と言われていますが、副作用のリスクを承知の上で服用し、異常を感じたら担当医師に相談しましょう。
ザガーロ服用における注意点とは
ザガーロで注意が必要な点はフィナステリドと共通です。
- 服用できるのは成人男性のみで女性は服用できない
- 肝機能障害のある方は服用できない可能性がある
- 服用中は献血ができない
また、ザガーロには「併用注意薬」があります。
特にプロテアーゼ阻害剤やネファゾドンなどのCYP3A4阻害薬と併用すると、腎機能が低下する可能性があります。ザガーロとは別に普段から飲んでいる薬がある方は、必ず担当医師に伝えてください。
ザガーロの料金相場
ザガーロの料金相場は8,000円から10,000円くらいです。
フィナステリド(プロペシア)より若干高い金額設定がされていることが殆どです。
ザガーロの取扱 | 1カ月分料金 | |
AGAスキンクリニック | ・ザガーロ | ・5,300円~9,500円 |
湘南AGAクリニック | ・ザガーロ | ・5,300円~9,500円 |
ゴリラクリニック | (デュタステリド取扱い有) | (3,980円~7,480円) |
メンズエミナル クリニック | (デュタステリド取扱い有) | (個人プランによる) |
※2021年12月時点のHP記載の情報です。
薄毛治療法であるHARG(ハーグ)療法とは
内服薬療法以外の薄毛治療も一つご紹介させていただきます。美容皮膚科などで提供されているHARG(ハーグ)療法です。
HARG(ハーグ)療法は、Hair Re-generative therapyの略称で、毛髪再生療法の意味です。
HARGカクテルと呼ばれる薬剤を頭皮に直接注入することで、毛周期のサイクルを正常に戻し発毛効果を促す治療です。効果を実感するタイミングとしては平均的に3〜4回目の治療後に感じる方が多いようです。
出典・引用:ゴリラクリニック
HARGカクテルは成長因子AAPE (Advanced Adipose-derived stem cell Protein Extract:幹細胞抽出増殖因子蛋白質) と、個人の症状に合わせた毛髪再生に必要な各種栄養素を混合したものです。
AAPEは発毛に必要な、毛母細胞を直接刺激するKGF(Keratinocyte growth factor)など幹細胞から抽出した150種類以上の成長因子が含まれています。
カクテルにブレンドする各種栄養素はビタミンBやアミノ酸成分(システイン)を混合したものです。毛母細胞を強く刺激することで発毛作用をもたらします。
出典・引用:ゴリラクリニック
HARG(ハーグ)療法での薬剤注入方法
HARG療法は内服薬ではなく注射などを利用して注入する治療方法を用いるため、施術には痛みを伴う場合があります。アイシングや麻酔を使用して痛みを軽減することができます。
注入の仕方にもいくつかの方法があります。
HARG(ハーグ)療法のメリット
HARG(ハーグ)療法のメリットは、一定期間の治療を受けたあとは放置できることです。前述した内服薬療法では、薬の服用を続けなければならないのと、服用を止めると再び薄毛が進行する恐れがあります。
HARG(ハーグ)療法の場合は一定期間の治療の後、年1~2回のメンテナンスで毛髪を維持できます。
また、内服薬療法と違い、女性と男性と同じ内容で治療を受けることができます。
やめてしまうと再び薄毛が進行する内服薬療法より期限を定めて薄毛治療を行いたい方にはお勧めの治療法です。
HARG(ハーグ)療法のデメリットと料金相場
HARG(ハーグ)療法のデメリットは一時的な費用が内服薬療法より高いことです。
一回あたりの金額は60,000円から90,000円くらいが相場で、治療期間は6〜9ヶ月、治療回数は6〜10回ほどで、トータルコストは仮に80,000円の8回コース治療であれば64万円かかります。
また、頭皮に直接注入を行うために、施術を受ける際に痛みが伴う事があります。
人によっては痛みが数日続くこともあります。
患部には局所麻酔をかけられますが、痛みに弱い方はトライアルで痛みの程度を確認すると良いでしょう。
HARG(ハーグ)の取扱 | 料金 | |
AGAスキンクリニック | – | – |
湘南AGAクリニック | – | – |
ゴリラクリニック | 有り | トライアル 88,000円 1回 121,000円 6回 660,000円 12回 1,188,000円 |
メンズエミナル クリニック | – | – |
※2021年12月時点のHP記載の情報です。
HARG(ハーグ)療法の副作用
副作用は下記のような副作用が報告されています。
- 頭部の腫れ・赤み
- 内出血
腫れ・赤みは施術後数時間から数日で消えます。
内出血は施術後1週間~10日間ほどで消えるケースが殆どです。
まとめ
最もポピュラーな内服薬療法を中心に薄毛(AGA)治療の内容を網羅的に解説させていただきました。
薄毛(AGA)の進行段階に応じたアプローチがあり、内服薬は副反応の症状が出る可能性もあります。内服薬以外の外用薬や注入治療などもあり、自分に合った治療方法を自分だけで決めるのは難しいところもあります。
海外輸入で安価に内容薬や外用薬を手に入れているという方もいらっしゃいますが、まずはカウンセリングで医師に診察してもらうことを強くお勧めします。